「 単純にカッコイイ 」 そこに付け加える説明や理由など必要ない。
デザイン を与える事により生み出されたチカラ、新しい感性。
そこに存在するカタチ・・ つまり、「 デザイン 」が全てを伝えるのである。
勿論、デザインに理由は存在する。何故その形状なのか?、何故そこに在るのか。
然し、私は残念ながら、カーデザイナーとは無縁だと思っている。
車の機能、性能を全て熟知し、トータルで考えデザインを行うのが、
カーデザイナーであり、私は単純な車好きであって、その器は持ち合わせていない。
機能性、空力理論、快適性、全てを具現化することは難しい。
我々はカスタマイズカーの作り手で在りたいと願っている。
時に、描くデザインのために、機能性を損ね、快適性を犠牲にする。
限られた時間、限られたコストの中でデザインを行う場合、妥協もする部分も然り。
だが、拘る部分は徹底的に拘る。細かい理屈など何処か飛ばして・・。
機能性、空力理論、快適性、それらも勿論、考慮する必要はある。
だが、それらは全て求めるデザインの 一つの要素としての存在であり、全ては
「 単純にカッコ良く 」、我々の デザインコンセプト は実に単純である。
私達が、 デザイン を考える上でのポイントは、曲線と感覚、そして バランス にある。
曲線の美しさは、見る者を魅了し、重なり合いながら新しい形を生み出していく。
感覚とは、デザインから生まれてくる力であり、刺激である。
デザイン検討の中から突如として生まれてくる感覚は、理由無く感動を生み出す。
バランスは重要なポイントであり、 バランスによってデザインは成り立っている。
車両のエクステリアデザインをトータルを考える場合は特に重要で、
バランスを崩すと一気に 「 違和感 」を意識するものへ早代わりしてしまう。
ホイールは勿論、マフラー形状、更にはステッカーの貼り方一つでも
バランスは簡単に崩れてしまうので気を付けたい。
当たり前の事だが、車好きは車の写真を撮る。勿論、カッコよく撮ろうとする。
プロのカメラマンに撮影をして貰う・・・確かにカッコいいと想う。
しかし真にデザインされた車は、写真よりも実車の方が絶対に カッコイイ のである。
実車でしか伝わらない「感覚」が、そこに存在するからである。
そういう「感覚」に伝えられる車を、これからも創って行きたいと切に想う。
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